top of page

企業を成長に導く人事とは


「人事って、結局何のためにあるのか?」


多くの企業で人事は、採用業務と労務管理を行い、研修を

設計し、制度を整え、評価を管理する存在として見られがち

ですが、これらはすべて“手段”にすぎません。


私がいま、伝えたいのは――


「人事こそが、企業を成長に導く主役の一人になれる」


ということです。

---


1. なぜ「人事」が企業成長のカギを握るのか


成長企業でも、大企業でも、今の経営層が口にする課題は

共通しています。


  • 「思ったより人が育たない」

  • 「採用しても戦力化に時間がかかる」

  • 「マネジメントが弱く、現場の動きに課題がある」

  • 「価値観がバラバラで組織の力が発揮されない」


この“人”や“組織”の壁を超えずに、事業が加速することは

ありません。


だからこそ、経営戦略の実行を「人と組織」で支えるのが

人事の役割

これが「企業を成長に導く人事」のはじまりです。


---


2.「企業を成長に導く人事」の3つの特徴


①経営戦略から逆算して動くことができる

採用も育成も制度設計も、経営戦略と事業戦略の達成を

考慮した設計が必要です。


たとえば、特定事業の売上拡大を狙うなら、人事面に

ついてはどこをどのように整えるとそれが達成できるのか。


「事業の売上拡大は事業部門が頑張ることなので人事は

関係ない」ではなく、人事にもできることがあります。


その鍵を握るものは、採用なのか、人事制度のブラッシュ

アップなのか、育成なのか、オンボーディングなのか。

他の何かなのか。


会社を構造的に見極め、必要な領域にアプローチしていく

ことができる人事は、毎年の経営戦略からの逆算で動く

ことができる人事です。


②人材の“才能×配置”にこだわり、適材適所を実現できる


人材のポテンシャルが発揮される場所へ最適な人材を動かす

能力がある。単なる“処遇管理”ではなく、「人材の可能性

管理」まで踏み込んだ組織開発ができる。


上記は「才能を引き出す」オフェンスの配置ですが、逆に

このままいくと将来危ないので今のうちに○○レイヤーからの

権限移譲を進めよう、部署を分割しておこう、統合しておこう、

といった、「リスク管理の意味合いも持つ」戦略的な配置や

組織設計も求められます。


③時代を捉えることが上手で、採用や就業形態に関する

考え方が柔軟である


時代によって、人材の動き方や働き方は変わります。


探している人材が多くいる場所は今はどこなのか。

フルタイム正社員市場なのか、時短勤務社員市場なのか、

業務委託市場なのか、顧問市場なのか。


これらの知識を持っている、もしくは必要に応じて深堀り

できる人事は、採用を通した組織開発ができる人事です。

---


3. 人事が経営者の伴走者になると、会社は面白くなる


経営者と対等に議論し、

人の力で事業の活性化に貢献し、

組織に“熱量”を吹き込む、


そんな人事が、企業に「うちの会社って結構面白いかも」

という雰囲気を作り出し、その積み重ねによって組織風土を

醸成していきます。


それと同時に、経営者には、人事にこれらを求めるダイナ

ミックさや柔軟性、代表としてのビジョン語りといった

「本気」が必要です。

---


4. 人事の取り組みを数字で片づけない風土も必要 

  ~ 人事はエンタメに似ている ~


社内外にその取り組みの目的や効果をデータで語る努力は

必要な一方で、「人の感情を通ってから何かが行われていく」

のが人事領域の取り組みであり、そこに、明確な効果を数値で

語ることができないものは多くあります。


例えば、


  • 社員旅行に行った

  • 部署でパワーランチに行った

  • 部署横断の取り組みをした

  • 人事制度を変えた

  • 素敵な社外取締役を採用した


これらの効果を事業や売上に全て紐づけて、

「成功の要因は人事が○○を行ったからである」

と証明できるでしょうか。


事業運営を行っている部門の努力もあってのことなので、数字で

語るのはすごく難しく、効果がわかりにくいからこそ事業面の

取り組みよりも後回しにしてしまったり、予算をつけていなかっ

たり、組織課題が出てきていても見逃してしまったりということが

起こりやすいのが人事です。



私は、「人事ってエンタメに似ているな」とよく思います。


人は、

「この映画を見たらこんな気持ちになります」

「この音楽を聴いたら必ず涙が出ます」

と約束されてエンタメに触れることはなく、


「それがあることで心が満足するから触れる」

ものだと思います。


人事の取り組みが何かを必ず約束するわけではないけれど、確実に、

組織に作用していきます。


だからこそ、

「拙速に数字で語ろうとしない」

「数字で語れない部分もある という認識は必要だと考えています。


---


人事は難しい。


それが、私が役員まで経験して感じたことです。

でも、終わりがない楽しさと奥深さもある仕事だと思って

います。



私が運営している戦略人事サロン「人事のひきだし」は、

それぞれのメンバーが自身の思考と実践経験を持ち寄って

月2回ディスカッションを行っています。


「企業成長をリードできる人事になりたい」と思った人事の方や

「自社の人事にそういう風になってもらえると嬉しい」とお考えの

経営者の方は、お気軽にご参加&ご連絡ください。



■思考と経験を持ち寄る、戦略人事サロン 人事のひきだし

 経営層+社内外人事で月2回の情報交換を行う戦略人事サロン。 

社外研修として学ぶ法人会員も在籍しています。


■人事アドバイザリーを行っています。

 初回は60分無料、Zoomで会話いただけます。

 ご希望の際はこちらからお問い合わせください。


  

最新記事

すべて表示
才能は、使う場所次第で輝く ― 新研修をはじめました

弊社では、 「その人の脳の使い方=才能」 だと考えています。 「才能で分業する組織づくりをサポートしたい」というのが、 私の想いであり、起業したきっかけでもあります。 会社員時代から、 「才能を使う場所が正しければ、人は輝ける」 と考えてきました。 そこで、職場でよくある...

 
 
人事の問い「人は変わる?変わらない?」

私はこの問いが好きです。 なぜなら、この答えとして企業がどのスタンスを取るかが 人事スタンスになり、採用方針も育成方針も人事制度の 方針も変わる可能性があるからです。 ただ、問いがこのままだと、脳の使い方の傾向や得意分野 といったその人がもともと持っている才能部分まで入って...

 
 
あなたの会社の“人事レベル”はどの段階?

みなさんの会社の「人事部」は、経営にどれくらい 近いでしょうか? 人事部の成熟度は、企業の成長ステージや経営の 姿勢によって大きく異なります。 自社が今どこに位置しているかを客観的に知ることで、 次に打つべき一手が見えてきます。...

 
 

Capire LLC

2-2-15, Minamiaoyama, Minato-ku,
Tokyo, 107-0062, Japan

※事業説明資料はこちらです    (Canvaリンク)

©Capire合同会社

bottom of page