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M&Aをやさしく解説④ PMI成功の鍵は「目指す組織像の再考」

  • 2025年11月26日
  • 読了時間: 3分

更新日:2025年11月26日


前回までにお伝えした通り、M&Aは「買って終わり」ではなく、

買ったあとに会社をひとつにまとめるPMI(統合)がとても大事

です。


そして、このPMIがうまくいかない要因のひとつが、 “人の部分”に 関するネックで、「本音を伝えあうことと目的の共有が、成功の

秘訣」というお話をさせていただきました。

それは、組織づくりについても同様です。 そこで、今回は「組織づくりのPMI」について考えていきます。 ------------------------------------------------------------------


■ただ“足し算”するだけでは、統合はうまくいかない M&A直後に多くの企業がやってしまうのが、 ✕ 現在の状態を、単純に合体させる

という方法です。

しかし、この“足し算”方式では、

  • 重複する箇所が出る

  • 曖昧な個所が出る

  • 意思決定が遅れる

などの問題が後で表面化することが多くあります。 ------------------------------------------------------------------ ■M&A後は「目指す組織像」を描き直す必要がある M&Aのあとは、2つのスポーツチームが合体するような状態に

なります。

同じ競技でも、チームごとに

  • 戦い方(戦略)

  • メンバー構成

  • ポジションの分け方(役割、才能)

  • 練習の方法

  • 大切にしてきた価値観

などが違います。

そのまま一緒に試合に出ようとしても、息が合わないのは当然

です。 「M&Aをやさしく解説② PMIとは何か?」で触れたとおり、

一緒になってからの最初の3か月で行うと良いことが、方向性の 統一。

そもそもの方針が整うことで、詳細が決めやすくなり、組織の 混乱が減ります。


会社に置き換えると、


  • これからどんな組織にしていきたいのか =戦い方(戦略)

  • どんなメンバーが多く在籍している組織にしたいのか =メンバー構成

  • 組織図、各部署の役割 =ポジションの分け方(役割、才能)

  • 仕事の進め方 =練習の方法

  • Value =大切にしていく価値観

こういった項目を一度見つめ直すことになります。

これらが決まれば、


  • 統合すべきもの

  • 辞めるもの

  • 新たに必要なもの


が選別され、前に進む準備ができます。


------------------------------------------------------------------


まとめ:  組織づくりのPMIは、「目指す組織像の再考」から  始まる

PMIの成否は、制度の整備だけでは決まりません。


これから一緒に歩む人たちが、どんな組織で、どんな価値観で、 どんな未来をつくっていくのか――その絵を、どれだけ丁寧に 描けるかにかかっています。


M&Aは、単に会社同士がくっつく出来事ではありません。

異なる歴史や文化を持つ人たちが、共に新しい物語を紡ぎ はじめる瞬間です。


だからこそ必要なのは、


 「今あるものをどう足し算するか」ではなく、

 「どんな未来を創りたいのか」から逆算すること。


目的地が定まったとき、はじめて道が見えます。


地図を手にした組織は、迷わず、強く、速く前へ進んでいけます。

PMIとは、未来への再出発。

その第一歩は、“目指す組織像”をもう一度見つめ直すところから 始まります。


次回は、「M&Aを検討する前にできる人材育成」についてお話 していきます。




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