M&Aの前に必要な人材育成のはなし③ M&Aは、人材育成を再構築するチャンス
- 2025年12月16日
- 読了時間: 3分
更新日:2025年12月20日
会社が「M&A(ほかの会社と一緒になること)」を
考え始めるとき、多くの経営者は、まずお金や事業のことを
思い浮かべます。
でも実は、M&A後に一番はっきり見えてくるのは、「人」と
「育て方」の問題です。
M&Aは、会社の問題点をあぶり出す出来事であると同時に、
人材育成を見直す、とても大きなチャンスでもあります。
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■M&Aを考えると、
会社の「人の問題」が見えてくる
M&Aを検討する段階になると、こんな声がよく聞こえて
きます。
・この先を任せられる人がいない
・社長や一部の人に仕事が集中している
・次の成長を引っ張る人材が育っていない
これは、急に問題が起きたわけではありません。
これまで何となく見過ごしてきたことが、はっきり見える
ようになっただけです。
M&Aは、
「会社のどこが弱くて、どこに伸びしろがあるのか」を
自然と見せてくれる出来事なのです。
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■「人事制度が悪い」「人材育成が足りない」
という話になりがちだが…
この段階で、よくこんな議論が始まります。
・人事制度が古いから人が育っていない
・教育が足りないから人事制度が機能しない
実はこの議論は、少しズレています。
問題なのは、どちらかが古い・悪いということではありません。
会社の成長段階に合った「人の育て方の全体像」が、更新されて
いないことが本当の原因であることが多いのです。
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■M&Aは、「人材育成の組み立て直し」の機会
M&Aを考えるということは、会社が「次の段階に進もうと
している」ということです。
ですから人事面で必要なのは、これまでと同じやり方で頑張る
ことではなく、
・これから事業を前に進めるうえで、どんな役割が追加で
必要になるのか
・今いる人たちに共通した強みと弱みは何か
(職位横断/職位別目線でそれぞれどうか)
などの全体像を踏まえて、育成の考え方そのものを組み立て
直すことです。
こうした「考え方の土台」が決まると、その後工程である、
・採用で補充する役割・役職はどれか(正社員/業務委託)
・人事制度のどこをブラッシュアップする必要があるのか
といった、人事の別領域のあり方も決まります。
つまり、M&Aは、人材育成を組み立て直す機会なのです。
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■だからこそ、M&Aの前に必要になるのが
「人材育成デザイン」
人材育成デザインは、「とにかく研修をする」「頑張って育てる」
というものではありません。
・会社はこれからどこへ向かうのか
・そのために、どんな人が必要なのか
・今いる人を、どう活かすのか
こうしたことを整理したうえで、育成・配置・制度・採用を
ひとつの流れで捉え、理想の状態からの逆算で、人材育成を
デザインするものです。
------------------------------------------------------------------ ■M&Aで失敗する会社に共通していること
M&Aのあとに、
・人が辞めてしまう
・思ったように力を発揮してもらえない
・社内がギクシャクする
こうした問題が起きる会社は少なくありません。
その多くは、M&Aの前に、人や育成の整理をしていなかった ことが原因です。
------------------------------------------------------------------ ■ まとめ 次の点をおさえることが大切です。
・M&Aを考え始めたときは、 会社が次の段階に進もうとしているサイン
・M&Aを考え始めたときは、
今後の会社に合った人材育成を再構築する絶好の機会
・M&Aを考え始めたときは、 理想の状態からの逆算で、人材育成をデザインすることが必要 人材育成は、何かがうまくいかなくなってから考えるものでは ありません。
会社が次の段階へ進もうとするときこそ、人と組織のあり方を、 あらためて設計し直すことが必要です。
M&Aは、そのきっかけを与えてくれる出来事です。
これからの会社に合った人材育成を、理想の状態から、丁寧に
考えてみてください。
